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ここではモトグッツィを快調に、そして末永く楽しむためのワンポイントアドバイスから耳寄りな情報まで、グッツィ・スポルト・ジングウシが長年蓄積したノウハウや、世界中のネットワークから得た最新情報などをご紹介します。
日差しもグッと柔らかくなって、やっと秋らしいさわやかな日が多くなってきました。オートバイで出掛ける割合も随分と多くなったのではないでしょうか。でも、オートバイは厳しい夏の間もガンバって走ってきています。ツーリングシーズンの本番を前に、各部のメンテナンスもしっかりと行いたいところです。さて、今回のコラムですが、“タイヤ”についてお話ししたいと思います。もちろんコレがないと走れないのですが、ただ付いていればいいというモノでもありません。その辺についてのお話しです。
オートバイには様々なメーカーの様々なサイズのタイヤが装着されています。ここではそのメーカーやサイズについての説明ははぶきますが、その組み合わせはもう無限大の領域です。ヤマの減り具合や使用年数などで交換するのですが、そのとき今まで履いていた標準タイヤにするのか違うヤツを履いてみるのか頭を悩ませます。“今までのタイヤとどこが違うのか”とか“ヤマの減り具合はどうなのか”などバイク仲間に聞いてみても今一つピンとこないことが多いモノです。では、タイヤを選ぶときの基準とは一体何なんでしょうか? それは自分の走り方をよく考えることです。
冒頭にも言いましたが、タイヤには様々な種類があります。バイアスとラジアル、ハイグリップのスポーツタイプやロングライフのツーリングタイプと様々です。そして、それぞれに長所がありウイークポイントもあるわけで、「どのタイヤが最高!!」とは一概には言い切れません。それをふまえた上で自分の走り方にあったタイヤが一番良いと言えるでしょう。毎週末ワインディングに出掛けガンガンに攻める走りをするのか、日頃のアシにも使い攻める走りよりのんびりと流す走りを楽しむのか、いつもの自分の走りをよく考えてみましょう。そして自分の走り方が分かったところで、やはり“プロの声”タイヤ屋さんやバイク屋さんの意見を聞くのが一番。幅広いノウハウの中からベストタイヤを教えてくれるはずです。
でもタイヤの銘柄を変更するときに注意してもらいたいのがタイヤサイズです。その中でも“ワイズ”と呼ばれる、サイズ表示の一番最初に表示される120とか160といった数字や、カタログに表示されている“標準リムと適正リム”には十分注意して下さい。ワイズはタイヤの幅をmmで表した数字なのですが、表示サイズとホイールに装着したときのサイズが若干異なっています。メーカーによっては10mm近く大きいタイヤもあるのです。この仕上がりサイズの違いは、“ラウンド形状”と呼ばれるタイヤの形を変えてしまうのです。リム幅との関係もこのラウンド形状を変えてしまいます。
交換するタイヤがノーマルと同サイズであれば大きな変化はないのですが(もちろんそれぞれのタイヤの特性によってハンドリングなどに影響を及ぼしますが、それはタイヤそのものの好き嫌いという判断に繋がるので良いと思います)少し幅広タイヤを履きたいと考えた場合にはサイズと装着リムとの関係に注意して欲しいのです。
タイヤのサイズを変更することは決して悪いことではないのですが、メーカーが考えたハンドリングのバランスを崩し新たなバランスを考えなければなりません。それには前後タイヤとのバランスの関係やキャスター角やトレールとの関係など、実に複雑な要素が絡んできます。単純に「太いタイヤの方がカッコ良い」では済ませられないのです。
では、ラウンド形状が変わることでバイクはどう変化するのでしょうか。タイヤが平たくなってしまった場合は、接地感は増すのですがハンドリングが重くなります。タイヤが丸まってしまった場合は、その逆で、ハンドリングは軽くなるのですが接地感が減ってしまいます。タイヤそのものがそのような特性を持っている場合もありますが、適切なラウンド形状を持てないタイヤはその特性を十分に感じることもできなくなってしまいます。また、フロントかリアどちらかタイヤのみを変更しそのタイヤのラウンドが変わってしまった場合、バイクをバンクさせたときのフロントタイヤの移動量とその角度と、リアタイヤの移動量とその角度のバランスが狂い、今までと違うハンドリングのバイクになってしまったりもしてしまうのです。
ラジアルとバイアスの関係もまた微妙です。ラジアルタイヤはバイアスタイヤに比べ軽量なモノが多い上にタイヤの剛性が高く、良いことずくめのようですが、サイズが同じでも設定リム幅が違っているモノがほとんどです。ですからいざ標準のバイアスからラジアルに変更してみてもラウンド形状が合っていなかったりしてラジアルタイヤのメリットを生かし切れないままになってしまうことも多いのです。
タイヤは決して安いモノではありません。ですから履いてしまった後に気に入らないのですぐに交換とはなかなか行かないモノです。そうならないためにも交換前にもう一度自分の走り方を考え、そしてプロの意見を聞いていただきたい。その上で違うタイヤの特性を感じてみるのは、それはバイクを乗る楽しみの一つになるのではないでしょうか。
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